朝5時、底冷えと小をもよおしたため目が覚める。

昼間は暖かかったので、大丈夫だろうと高をくくっていたら、結構、冷える。Mont-bellのシュラフバローバッグ#6(快適温度6℃
まで)だと、さすがに足下が冷える。
寒いからしばらくテント内で縮こまっていると、今度は暖かくなり、次第に暑くなってきた。隣においてある携帯の時計に目をやると、すでに9時。
昨日の「まったり」ツーリングとは一線を画し、今日は、ハード(!?)な林道ツーリングの予定だ。コースは昨晩すでに決定している。
まず、神鍋高原のダートを走り、次に丹波アルペンロードという整地されたロングダート(静川氷ノ山林道)。そして、時間があれば志倉道谷林道を通って帰還。おそらく40km強くらいの林道の長さ。
まずは、腹ごしらえをと、昨晩スーパーで購入した巨峰を食べる。1房食べると、かなりお腹が一杯になった。テントの中が暑くなってきたので外にでると、、


リゾート地を思わせるような風景。波の音が心地良く、風も涼やか。
(こんな日本海でリゾート気分が味わえるなんて、、、、)
この次期、さすがに海水浴客もいないため、海岸は俺だけのプライベートビーチ。ついつい気持ちが良くなり、折りたたみ椅子を広げドリップコーヒーを入れ、本を読み始めてしまった。
(気持ちいいなぁ)
ふと気づくと11時すぎ。どうせ林道につく手前でお昼になり、林道でバーナーやらコッヘルやらを取り出すのも面倒なので、ここでお昼を食べていくことに(笑)
お昼ご飯は玄米を炊いて、その上にレトルトカレーを掛けたもの。おいらの定番である。米を炊くとき、コッヘルのフタに重しの代わりにレトルトカレーを置いておく。炊きあがる頃には、レトルトも十分暖められており、一石二鳥。
ご飯を食べ終わり、食後のコーヒーなぞ飲んで、ふと気づくと13時。ありゃ、くつろぎすぎた。

シュラフやらウェアーをバイクに引っかけて干す。その間に中の荷物を外に出しながら、、、!
昨日の疑惑のキャメルバッグを思い出した。カビが生えていたのにそのまま無視してアクエリアスを飲み、約3時間後に下痢をしたのだった。洗うなら一緒にあらおうと、外側の保温袋から取り出し見てびっくり。
(カビがびっしりじゃねぇか、、、、)
容器、ホースの隠れた部分、ともにカビがコロニーを形成しており、
(これを飲んだら下痢するだろう、、、、)
といった有様だった。ため息を一つついて、今話題のメラミンで洗い始める。
(うぉぉぉぉぉぉぉっ!)
ようやく綺麗になったが、根本のホースだけはいかんともしがたい。おもむろに取り出したカッターで根本のホースをばっさり切除手術。
よし、OK。でも、キケンだから家に帰って洗剤でもう一度あらってから再使用することに。林道の途中で催したらやっかいなのだ。
すべて撤収し終わったら14時すぎ。今まででのキャンプで一番遅い出発だ。
神鍋高原の道の駅で小休止。パニアケースの左右の重さが違っており、ハンドルがかなりぶれるので、重そうなサツマイモを購入。軽い方のパニアに仕込む。そして、ルートを確認して出発。

地図ではここを妙見蘇武林道というらしい。整地されたダートとアスファルトが交互に現れ、最後、アスファルトに。
ちょっと物足りなさを感じながら、メインディッシュの静川氷ノ山林道(丹波アルペンロード)へ。何気なく、ナビの時計を見ると、すで16時。
うーん、これから30km超のダート走るのに16時か。OK、飛ばしていこう。

こんな綺麗な場所を通り抜け、林道へGO!
林道入口でHONDA FTRとすれ違う。そう、この林道は、とても整地されており、一般のセダンで乗り入れてもOKなのだ。
フラットダートなので、スピードが出る出る。平均時速60km/hくらいで走り抜ける。途中、景色の良いところがあったのでパチリ。


そして、この林道の特徴はストレートが多いところ。

こんな感じの道が結構続く。昼間は対向車に気をつけないと、反対側からも猛烈なスピードで車が迫ってくることがある。きっとKTMの人達はここで100km以上出すのだろうな、なんて考えてしまった(^^;;

山の上はほんのり紅葉しているが、全開まであと2週間後といったところだろうか。写真を撮って余裕をかましていたら本当に暗くなってきた。ま、まずい。スピードを上げなければ。
今回は、林道用にこんなコミネのハードプロテクターとFOXのニーシンガードを装着しているので、いざというときも安心。
(こんなプロテクター、着けていて良かったと思うときなんて、そうそうないわな。ホント、転ばぬ先の杖だわ)
山の日は落ちるのが早い。すぐに涼しさから肌寒さに変わって、プロテクターがインナーウェアの代わりに(笑)重くて嵩張るインナーウェアーだが、それなりに暖かい。
林道の終盤に差し掛かる頃、道が次第に荒れてきた。ここを抜けるとやまめ茶屋だ。左右のカーブをパワースライドを練習しながら駆け下りる。
990AdvはABS標準装備だが、自在にON/OFFできるので便利。林道走る時は必ずOFFにしている。今回もOFFなので、こうして後輪をすべらせたりできるのだ。
いいリズムとテンポで走り抜けていると、左カーブを周りながら、ちょっと急な下り。軽くブレーキを掛ける。
(ロックした!)
スピードに乗っていたので、ブレーキを解放しすぎるわけにはいかない。すこしずつ解放するがタイヤのグリップは回復しない。
(ま、まずい)
前後輪がロックしてスライドし始め、斜面に対してほぼ真横をむきかけたその瞬間。
ガシャーン!!
990Adv号は斜面に向かって倒れ、私は前方へ投げ出された。右膝と右肩を打ったがプロテクターのお陰で無事(^^;;早速、プロテクターを使ってしまいましたorz。
Adv号に駆け寄ると、、、右のウィンカーは砕け、左のサイドミラーはネジが緩んでプラプラ。ボディーに深い傷が入り、ガソリンが漏れている。
(まずいなぁ)
とりあえず、起こしてみる。
(うーん)
重くて起きません。とりあえず左のパニアケースを外し、右のパニアも外して起こそうとしたが、右のパニアがバイクの下敷きになっていてどうしても外れない。まいった。
ガソリンの滲みはだんだん広がっていくし、あたりは暗くなるし。
しょうがないので、携帯を取り出して電波具合を見ると、なんとかつながる圏内。でもしばらくすると圏外。そしてまた圏内。
えーい、ロードサービス手配だ。NICOSカードのロードサービスに電話すると、マニュアル通りの長い確認が、、、。
(おーい、電波途切れ途切れなんだけど、、、)
案の定、「少々お待ちください」の保留音の最中にいったん切れる。そして3分くらいたってようやく電波が回復して再度電話をする。電波の具合が悪いことを早口で伝え、とりあえず救助依頼。
なんとか救助依頼を済ませ、辺りを見ると、文字通り真っ暗。クマでも出そうな勢いである。また、山の上なので、当然寒い。道の真ん中でバイク転がしているのに、誰からも邪魔と言われないのは、良い点でもあるが、この場合は、誰も来ないと言うことなので、最悪の部類だ(><)
(うぉー、こんな暗くて寒いところで1時間以上も待ってられないよぉぉ)
なんとか、自力で起こすことを考えよう。そうだ、もっと姿勢を低くして、足の屈伸とテコを使ったら起きるかも。思いっきり体を中に入れ、両足を踏ん張ると、
(お、起きた!)
下に落ちないよう右手でブレーキを握りながらサイドスタンドを立てる。
(ふう)
おそるおそるセルを回してみると、、掛からない。それもそのはず。サイドスタンドが出た状態で3速入っているのだから。すぐにニュートラルに戻してセルを押すと、、、
(掛かった!)
さすがはKTM。みんなが、よっぽどひどいこかしかたしてもエンジンは掛かるよ、と言っていたのが身をもって体感することができた。また、サイドのパニアケースが大きく張り出しているため、これがエンジンガード、ボディーガードの役目を果たす形となっており、今回も、ガードしてくれた。
けれど、パニアケースはガリガリ(^^;;
おそるおそる自走しながら真っ暗な林道をひたすら下る。何回も来たことある林道だったので、支線に迷わず本線をたどることができた。
林道で真っ暗って、本当になにも分かりませんね(><)
大きなシカに5匹くらい遭遇しながらも、ようやく国道へ。
(はぁ、助かった)
電波のつながるところまで結構走り、家内とロードサービスに電話を入れた。もう少し走ってコンビニを見つけ、夕食のおにぎりと、黒のビニールテープを買い、ぶらぶらしているウィンカーとミラーを固定して、ひたすら高速を飛ばして家に帰りつきました。
むむ、やはり今回もアドベンチャーになっちゃった(^^;;
攻めの走りをするときは、もっと小型のバイクが必要だな、、と痛感した1日でした。
(ただ今、2号機を物色中w)
でもOFF車の傷は勲章のようなものでピカピカの
傷一つ無いOFF車ってのは逆にヘンですよ〜
新車傷つくと結構ショックなのですが
ADVもハクがついたってもんです
外装品のスペアがあるとツーリングの時は綺麗なやつ
攻めに山行く時は古いやつで使い分けできますねっ
読んでいて感心してしまいました〜〜〜(笑
確かにきれいなOFF車って変ですよね。ただ、こいつはツアラーでもあるのできれいな方がいいなぁ。
新しい250ccを手に入れようかな、、、。
雪国さん
ええ、男ですw
静寂の、専用ビーチに、コーヒーカップ。&静かに読書、ロマン人間の極み...。
&
野獣にリスク、冷や汗、勲章の破損。
無事到着に拍手。お疲れさま!忘れる事の出来ない宝物が一ページを飾る...。
やはり、いくつになってもロマンは大事ですね。楽しさを追求する心、自然を愛する心。
何よりです。
確かにねぇ990は自力で起こすの大変
ですからね。パニア付は起こしやすい
感じしますが変わらんみたいっすね。
ロックはタイヤチョイスでかなり回避できると思いますよ。
折角怪我治ったんだからご注意を!
ま、何にせよいい経験になりました。990でパニア装着してるとかなり重さが増しますね。
ビッグオフで林道一人は、こういった不慮のトラブルが恐いです(^^;;
それにしても、プロテクターのお陰で、今回も助かりました。
やはり、これは必須ですね。